報道関係

2010年(平成22年)7月1日(木曜日) 山陰中央新報
飲酒運転の交通事故被害で娘を亡くした経験を振り返り、命の大切さを訴える江角弘道さん(右)。左奥は、妻の由利子さん
 交通事故で、当時大学生だった娘の命を奪われた斐川町の江角弘道さん(65)、由利子さん(62)夫婦がこのほど、浜田市内で県職員らを対象に開かれた人権研修会で講演し、かけがえのない娘を失った悲しみを振り返りながら命の大切さを訴えた。
 江角さん夫婦の次女、真理子さんは1999年12月、友人2人とともに飲酒運転事故に巻き込まれ、20歳の若さで亡くなった。江角さん夫婦は癒えることのない悲しみを胸に理不尽な事件、事故の根絶を願い、命の大切さを伝える活動を続けている。
 研修会は同市片庭町の券浜田合同庁舎であり、弘道さんが約70人を前に、「地獄の苦しみ。一生なくなることはない」と、今なお、事故現場を訪れることができない遺族の心情を吐露。
 由利子さんは、持参した娘の手帳を開きながら、かみしめるように命の重さを訴えた。同じ大学生で未来を奪われた島根県立大生、平岡都さん=当時(19)=の事件にも触れ、早期解決を望んだ。
 会場には、真理子さんと、一緒に亡くなった2人をしのぶ等身大のパネルが展示され、参加者が、遺族の悲しみとメッセージを受け止めていた。
 

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