報道関係

2007年(平成19年)11月10日(土曜日) 山陰中央新報
「生命の尊さ知って」
三刀屋高(雲南)で交通死遺族講演
犯罪被害者の真情吐露
交通事故で息子を奪われた経験を語る鈴木共子さん=雲南市三刀屋町、三刀屋高
 無免許で飲酒運転の暴走車に息子を奪われた神奈川県在住の鈴木共子さん(58)を招いた講演会が九日雲南市三刀屋町の三刀屋高であった。鈴木さんが家族を亡くした悲しみや怒りを伝え、高校生らに「生命(いのち)の尊さを知って」と訴えた。
 事故は2000年春、大学に入学したばかりの零さん=当時(19)=が暴走車に衝突され、友人とともに亡くなった。加害者は無免許で飲酒運転だったが、下った量刑は懲役5年6ヶ月だった。
 鈴木さんは「将来ある人間の命を奪ったにしては軽い」と疑問視。危険運転致死傷罪の創設に向け仲間と署名活動を展開し、犯罪被害者遺族による「生命のメッセージ展」を各地で開催するなどしている。
 講演では、その経験や「息子の夢を生きたい」と、同じ大学に入学して学んだことなど犯罪で命を奪われた遺族の真情を吐露。「車は便利だが、凶器にもなることを忘れないで」と強調した。
 さらに「一番大切な人の命が突然、なくなった時のことを考えてほしい」と、命の大切さについて生徒に問い掛けた。
 自らも交通事故に遭った生徒会長の木代翔平君(16)は生徒代表のあいさつで「生きている自分でも聞いていてつらかった。元気で生きていることに感謝したい」と誓った。
 
 

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