報道関係

2009年(平成21年)10月1日(木曜日) 日本海新聞
鳥大生3人の等身大オブジェを前に命の重みを語る江角さん





 10年前に智頭町で鳥取大生の女子学生3人が犠牲になった飲酒運転事故の遺族の一人、島根県斐川町、江角由利子さん(61)が9月29日、境港署で「亡くなった娘からの生命(いのち)のメッセージ」と題して講演。被害者支援の在り方などを語った。
 署員や境港警察署協議委員の市民合わせて約30人が出席。
 江角さんは、悪質な運転で3人が犠牲になりながら、加害者に科された刑が懲役3年だったことに憤りを感じたことや、交通事故や犯罪で理不尽に命を奪われた人たちの等身大のオブジェに写真や遺品を付ける「生命のメッセージ展」を全国の遺族と展開していることを話した。
 事故後、周りの配慮を欠く言葉に傷ついた体験を語り、「悲しみを背負った遺族に寄り添う態度や言葉を心掛けていただきたい」と呼び掛けた。
 事故の犠牲になった次女・真理子さん=当時(20)=が生前、ファックスしてきた
「お母さんへ あんまり くよくよ 悩みさんな。納得のいく人生おくっとる人なんか少ないじゃん<略>」
で始まる励ましの文章を最後に披露。かけがえのない命の重みを伝えた。
 同協議会委員の土井邦子さん(46)は「事故や事件の被害者のことをみんながもっと考えたいとあらためて思いました」と話していた。(酒井建治)
 

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