報道関係

2009年(平成21年)11月8日(日曜日) 日本海新聞
 交通事故や犯罪などで理不尽に命を奪われた人たちの生きた証しを伝える「生命(いのち)のメッセージ展」が、昨日から加古川刑務所(兵庫県)で開かれている。きょうまでは矯正展とともに一般の人、最終日のあすは受刑者らに直接見てもらう◆刑務所で開かれるのは4カ所目。加古川刑務所には西日本一円の交通受刑者が服役する。10年前、飲酒運転の車に鳥取大3年だった次女を奪われた島根県斐川町の江角由利子さん(61)によると、他のどんな矯正教育よりも受刑者たちの心を揺さぶるという。「感想文を読むと、思わず感動するものがあります」◆今回も江角さんの次女・真理子さん=当時(20)=ら136人の等身大のパネルや生きた証しの靴が、メッセンジャーとして命の尊さを伝える。江角さんは生前の真理子さんから届いた励ましのファックスを何度も読み返している◆「お母さんへ あんまり くよくよ 悩みさんな。納得のいく人生送っとる人なんか少ないじゃん。<略>私は お母さんと お父さんが両親でよかったと思っとるし。<略>子どもの幸せは親の幸せだし 親の幸せは 子どもの幸せじゃろ? うちもこれから人生どうなるかわからんけど、がんばるわ」◆肉親の心に生き続ける136人の声なきメッセージ。受刑者にしっかり届けたい。
 

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