報道関係

2010年(平成22年)5月27日(木曜日) 朝日新聞
事故で亡くした娘の真理子さんの等身大パネルの横で講演する江角由利子さん=松江市八雲台1丁目の県立松江南高
 命の大切さを高校生に理解してもらおうと、交通事故で次女を亡くした斐川町の江角由利子さん(62)が26日、松江市八雲台1丁目の県立松江南高校で「命の大切さを学ぶ教室」と題した授業を開いた。県や島根被害者サポートセンターの主催。3年の生徒ら約300人が真剣な表情で耳を傾けた。(小林一茂)
 江角さんの次女で、鳥取大3年だった真理子さん(当時20)は1999年12月、鳥取県智頭町の国道で友達2人と軽乗用車でドライブ中、対向車線をはみ出してきた乗用車と正面衝突し、死亡した。相手の乗用車の運転手は飲酒運転だった。
 授業では、江角さんが「亡くなった娘からの生命のメッセージ」という題で講演。真理子さんの遺体を泣きながら家に運んだことや、悲しくて涙が止まらなかった当時の様子を振り返ってつづった長男のメールを紹介。また、真理子さんに命の大切さを伝える機会を失って後悔している夫のことなどを話した。「夢をかなえるためにも死んではいけない。命を大切にし、色々な人の助けで生きていることを考えてほしい」と訴えた。
 講演を聞いた渡辺莉子さん(17)は「夢が持てるのは生きているからこそだと思う。自分を大切にしたい」と話した。
 
 

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