報道関係

2011年(平成23年)6月24日(金曜日) 毎日新聞
人権考えるつどい:江角夫妻「犯罪被害者フォローを」−−大田 /島根

大田市主催の「人権を考える市民のつどい」が23日、同市大田町の市民センターであり、飲酒運転の車に衝突され娘を亡くした江角弘道さん(66)、由利子さん(63)夫妻=斐川町神氷=が講演した。

 次女真理子さん(当時20歳)は99年12月、乗った車が鳥取県智頭町で飲酒運転の対向車に衝突され、友人2人と共に死亡した。夫妻はその後、全国の犯罪被害者が亡くなった人たちの思いを通して命の大切さを訴える「生命(いのち)のメッセージ展」の運動に参加。各地で講演活動や犯罪被害者サポート活動を続けている。

 講演会には約240人が参加。会場には真理子さんら3人のオブジェも並べられ、弘道さんは「亡くした我が子を“いのちのメッセンジャー”として命の大切さを伝え、その悲しみの質を変えた」と振り返った。また、由利子さんは「加害者の人権が守られる一方、被害者は治療を受けるにも弁護士を依頼するにも何の補償も無く、心配りのない捜査や裁判にまで苦しめられる」と語り、被害者遺族の何重もの精神的・物理的負担を軽くすることの大切さを訴えた。【鈴木健太郎】
 

報道関係へ戻る >>