飲酒運転による交通事故で娘を亡くした島根県出雲市の江角由利子さん(64)と福岡県糸島市の大庭茂彌さん(65)が26日、鳥取県智頭町市瀬の 事故現場を訪れた。二人は「世界道路交通犠牲者の日」(11月の第3日曜日)統一アイテムの黄色い風車と白い花などを供え、娘たちの冥福を祈った。
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事故現場に黄色い風車などを供える大庭さん(手前)と江角さん=26日、智頭町市瀬 |
1999年12月26日午前1時20分ごろ、智頭町市瀬の国道53号智頭トンネルの鳥取方面出入り口付近で事故は発生。女子大学生4人が乗った軽 自動車にセンターラインを越えてきた乗用車が衝突し、江角さんの次女・真理子さん=当時(20)=や大庭さんの次女・三弥子さん=当時(21)=ら3人の 命を奪った。乗用車は飲酒運転だった。
江角さんと大庭さんは、真理子さんらが搬送された智頭病院(智頭町智頭)を訪れ、犯罪被害者自助グループなごみの会と智頭署管内犯罪被害者支援ネットワークが行っている「命の大切さを訴えるパネル展」を見学。等身大のオブジェの前に立ち、亡き娘をしのんだ。
このあと事故現場に移動した二人は、事故を担当した同署の福本芳郎警部補と当時を振り返り、ガードレールのそばに花束を供えて線香を上げた。
江角さんは「あれからやがて13年です。一日も忘れたことはないです」などの言葉をホワイトボードに書き込み、灯籠の前にそっと置いた。
約1年ぶりに事故現場に足を運んだという大庭さんは「三人の死を無駄にしたくない。そのためにも自分たちが講演活動などを行うことが重要」と話し、「お酒を飲んだら絶対にハンドルを握らないでほしい」と強く訴えていた。
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