報道関係

2008年(平成20年)10月2日(木曜日) 山陰中央新報
雲南市大東町
 落合 由恵 66歳
 九月半ば、犯罪や交通事故などで理不尽に生命を奪われた犠牲者(メッセンジャー)を通じて命の尊さを訴える「生命のメッセージ展」が出雲市内で開催され、行ってきました。
 山陰両県では初の開催で、飲酒運転の暴走車に追突され次女を亡くされた、斐川町の江角弘道さん夫妻らが企画され実現したそうです。会場には、全国の犠牲者百三十一人のオブジェが立ち、生前の写真や遺品の靴がそろえられ、それを目の当たりにすると、他人の私たちでも、胸が切なくなり、息苦しさを感じ、涙がこみ上げてきました。訪れた人は皆がひざまずき、メッセンジャーの無言の呼び掛けをしっかりと心に刻んでいました。
 「あなたの断ち切られた命を、十センチの毛糸に託してつないで伝えていきます」ー。交通事故で一人息子を亡くされた、神奈川県の鈴木共子さんをモデルにした映画「0(ゼロ)からの風」を、会場内で鑑賞しました。十九歳の「零(レイ)君」を奪った加害者は飲酒運転かつ無免許再犯だったにもかかわらず、たった数年の懲役という判決だった。あまりにも軽い、交通犯罪の刑罰。お母さんは息子のために闘い、法律を変えられました。
 この映画を、これから免許を取得する若者たちのために、ぜひ自動車学校の講習の中に取り入れていただき、悪質な飲酒運転がなくなることを心から願っています。
 

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