報道関係

2008年(平成20年)12月17日(水曜日) 毎日新聞
出雲商の生徒らに生きていることの尊さを訴える鈴木さん=出雲市内で
 不慮の死を遂げた人たちを等身大のパネルで表現する「生命のメッセージ展」の発案者で代表の鈴木共子さん(59)=神奈川県座間市=が16日、出雲商業高(出雲市大津町)を訪れ、「かけがえのない生命のことを伝えたい」と題して講演を行った。
 鈴木さんの講演は、9月に出雲市内で開かれたメッセージ展の実行委だった江角由利子さん(60)=斐川町=が、市内の高校に参加や協力を呼びかけたことをきっかけに開催。約470人の生徒は、19歳という若さで亡くなった鈴木さんの長男零さんに思いをはせつつ、真剣に耳を傾けていた。
 鈴木さんの長男零さんは00年4月、飲酒運転の車にはねられて命を失った。あこがれの早稲田大学に進学を果たしたばかりだった。「皆さんのことを見ていると息子のことを思い出します。今、生きていれば28歳。仕事をバリバリしているだろうなあと、想像します」と、零さんへの思いを語った。
 鈴木さんは飲酒事故や殺人事件の被害者のオブジェや遺品の靴を展示する「生命のメッセージ展」を紹介し、「理不尽に息子を失った私たちが伝えたいのは、かけがえのない命。生きたくても生きられなかった人たちのことを知り、生きていることはすばらしいと感じてほしい」と訴えた。【小坂剛志】
 

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