報道関係

2009年(平成21年)6月21日(日曜日) 島根日日新聞
 出雲市東林木町の鳶巣コミュニティセンターで二十二日から二十九日まで、「ミニ生命(いのち)のメッセージ展」が開かれる。同展では犯罪や事故など、理不尽に命を奪われた犠牲者の「生きていた証」を「25命のオブジェ」として展示。命が軽々しく扱われる事件が多発する現代の中で、命を尊ぶ心や、命の意味を問い直す。

 
二十七日と二十八日には、無免許運転の暴走車によって亡くなった息子の母親が、その厳しい現実と闘い続ける姿を描いた映画「0(ゼロ)からの風」を三回にわたって上映。終了後には、十年前に悪質な飲酒運転の犠牲となった斐川町の江角真理子さん(当時20歳)の母由利子さんが「生命のメッセージ」と題して話す。二十八日午後の映画終了後には、鳶巣よし笛サークル「ピース」によるよし笛の演奏も予定している。

今回の企画が実現したのは、昨年、ビッグハート出雲で開かれた「生命のメッセージ展」を見た同コミセンチーフマネージャー山崎順子さんの息子の邦裕さん(高3)が「とっても素晴らしかった。命の大切さ、重たさを感じた」と感激して家族に語ったのがきっかけ。

同コミセンでは、これまで阪神大震災で命を失った加藤はるかちゃんの思いをのせ、焼け野原に咲いた「はるかちゃんのヒマワリ」の種を譲り受け、コミセンの庭に咲かせたり、アグネス・チャンさんを迎え「心を豊かにする教育とは」の講演会など、「命」をテーマにさまざまな活動に取り組んできた。「もっとたくさんの人に伝えなくては。是非、鳶巣で取り組みたい!」と、江角由利子さんに相談。コミセン自主企画事業として取り組むことが決まった。

山崎さんは「会場の等身大パネルと向き合い、よし笛の音色に耳を傾け、犯罪や無謀運転などで夢多き未来を絶たれた犠牲者の声なき声、願いを一人でも多くの方に知ってほしい。このメッセージ展を命の大切さを考える機会にしていただけたら」と話す。


映画上映は、二十七日午後一時三十分、二十八日午前九時三十分、二十八日午後一時三十分からの三回。江角由利子さんによる「生命のメッセージ」の講話は、いずれも映画終了後に行われる。
 

報道関係へ戻る >>